【チラシ・文書作りのコツ】2ステップで簡単にできる見出しの付け方

この記事の対象となる方

この記事は、自分でチラシや文書を作成している販促担当、商品担当、社内レビューを担当する部署の方などに向けて、簡単にできるチラシ・文書作りのコツをまとめたものです。

チラシや文書を作成するときに重要なのがタイトルと見出しです。

タイトルで読者の興味・関心を引きつけなければ、そもそも読んでもらえません。

興味・関心を引いても、内容をすぐに理解できる見出しがなければ、結局読むのをやめてしまいます。

チラシや文書を最後まで読んでもらうためには、読者の理解を助けるタイトルと見出しが重要なのです。

ダンクでは、多くのチラシや文書の制作に携わり、読んでもらうための試行錯誤を続けてきました。
その経験から最も重視したのが、タイトルと見出しです。

本記事では、読んだだけで概要が理解できる、見出しの付け方のコツを解説します。

タイトルのつけ方のコツは、以下の記事にまとめています。参考にしてください。

【チラシ・文書作りのコツ】読者の行動を変えるタイトルのつけ方

<対象となる制作物>

  • 商品販促やイベント集客などのチラシ、フライヤー
  • 社内外に向けた案内文書、通知文書などの各種文書

見出しは内容を理解しやすくするため

本記事で定義するタイトルと見出しは以下のような関係です。

冒頭で述べたように、タイトルは興味・関心を引きつける役割を果たします。

対して、見出しは内容の理解を助けて、読みやすくする役割を果たします。

手にしたチラシや文書を、最初から一字一句読んでもらえるのは稀です(もちろん内容によりますが)。

普通は見出しを流し読みして、何が書いてあるのか概要をつかんで読むのではないでしょうか(実際私はそうです)。

ここで概要がつかめないと読むのをやめてしまうかも知れません。

見出しを付けるコツは「グループ化」と「意味が通じる見出し」

見出しの付け方のコツは2ステップあります。

  • 【ステップ①】分類を意識して情報をグループ化
    目的や場所、時系列など読者が理解しやすいまとまりでグループ化します
  • 【ステップ②】読んだだけで意味が通じる見出しを付ける
    ステップ①のグループに見出しを付けます。読んだだけで内容が理解できる見出しを考えます

それぞれ解説していきます。

【ステップ①】分類を意識して情報をグループ化

グループ化とは、似た内容をまとめて、グルーピングすることを言います。

そもそもグループ化ができていなければ、見出しを付けることができません。
どの文章や情報のまとまりに見出しを付けていいか、わからないからです。

これはチラシや文書に限った話ではありません。

例えば、会話テクニックで、こんな一言を聞いたことはないでしょうか?

今から大事なポイントを3つお話します!

こう言われると「なるほど、ポイントは3つあるんだな」と、聞く側も準備がしやすいですよね。
(ちなみにスティーブ・ジョブズがよく使った手法だそうです)

チラシや文書もこれと同じです。

わかりやすいように、営業報告書を例に解説しましょう。

例えば、自分の部下から以下のような報告書があがってきました。どう感じますか?

【お客さま訪問のヒアリング結果】

  • A社に訪問して新商品の説明を行った
  • A社は、今までと違った視点の商品を探していた
  • また、広く流通していない商品をスピード感持って導入したいとのことだった
  • 当社の新商品に興味を持っているようだった
  • 但し、スピード感を重視しているので、迅速に対応できるかがカギ
  • 予算に限りがあり、コスト面での折り合いが必要になる

これを読んだ上司はこんな感想をいだくかもしれません。

結局、わが社は何を検討したらいいんだ?

箇条書きでダラダラと書かれても、すべて読むのも大変ですし、なかなか頭に入ってきません。

この内容をグループ化すると以下のようになります。

【お客さま訪問のヒアリング結果】

<訪問の理由>

  • A社に訪問して新商品の説明を行った

<お客さま(A社)の課題>

  • A社は、今までと違った視点の商品を探していた
  • また、広く流通していない商品をスピード感持って導入したいとのことだった
  • 当社の新商品に興味を持っているようだった

<当社の課題>

  • スピード感を重視しているので、迅速に対応できるかがカギ
  • 予算に限りがあり、コスト面での折り合いが必要になる

並列に書かれていた内容を、3つのまとまりでグループ化しました。

上司が検討すべきは<当社の課題>とすぐに理解できますよね。上司が読解する手間も省けて、理解するのが楽になるはずです。

上の例は行動の主体(行動するのは自分か相手か)でグループ化しました。

他にも以下のような切り口が考えられます。

  • 場所(本店、支店 など)
  • 目的別(食べる、買う など)
  • 難易度(初心者、上級者 など)
  • 時系列(STEP1、STEP2 など)

文書やチラシを作るときも、そのまま制作に取り掛かるのではなく、似た内容をグルーピングしてみてください。

グループごとに見出しをつければ、わかりやすさが変わると思います。

グループ化ができたら、実際に見出しを付けるステップになります。

【ステップ②】読んだだけで意味が通じる見出しを付ける

見出しを付けるときのコツは、見出しを読んだだけで意味が通じるように要約することです。

繰り返しになりますが、見出しは内容の理解を助けて、読みやすくする役割を果たします。

見出しを作ったら、見出しだけを読んで意味が通じるか確認してみてください。

契約者向けの告知チラシを例に考えてみましょう。
以下はグループ化できてはいますが、見出しの付け方としてはどうでしょうか?

見出しだけを読んで、内容が把握できますか?

ダンクでは、「~~について」や「~~の内容」などの見出しは極力使わないようにしています。
読んだだけでは、どうして欲しいのか伝わらないからです。

シンプルにこのような見出しに変更しました。

「〇〇したい」という、読者の要求に見出しで応える形にしています。

この見出しであれば「引っ越ししたから住所変更をしなくちゃ」と思ったときに、「契約内容を変更する」を読めばすぐに理解できます。

このとき「〇〇する」(または「〇〇したい」)など、文末を揃えることを意識すると、意味が通じる見出しを作りやすくなります。

  • 読んだだけで意味が通じるか
  • 文末は統一されているか

この2点に注意して見出しを考えてください。

まとめ(グループ化はあらゆるシーンで使える技術)

見出しを付けるコツを紹介しました。

特に重要なのが、情報をグループ化することです。

グループ化さえできれば、その内容に合わせて見出しを要約すればいいだけです。

グループ化は、今回対象としたチラシ・文書だけの話ではありません。
さまざまなシーンで使える情報編集の技術です。

カタログの目次やプレゼン資料、トークスクリプトなんかでも使えます。

せひグループ化を意識して、日々の業務に取り入れてみてください。

ダンクでは、きちんと情報が伝わることにこだわって、お客さまのわかりやすい情報発信をお手伝いしています。

自社のツールをわかりやすくしたいとお考えの方は、お気軽にダンクにご相談ください。

\「わかりづらい」で困っている方へ/

この記事を書いた人

森順一郎
森順一郎伝わる編集セミナー講師
1997年株式会社ダンク入社。
チラシやパンフレットの制作ディレクション業務を担当。現在は伝わる編集・デザインを追究している。
2018年からはやさしい日本語にも力を入れ、各所で登壇している。
・都庁主催『やさ日フォーラム』デザイン×やさしい日本語の手法を紹介
・子供政策連携室 編集・検討委員会委員(東京都)

編集ガイドラインを無料でダウンロード

「ユーザーにうまく情報が伝わらない…」そんな悩みを持つ方向けに、ダンクの編集ノウハウをまとめました。ノンデザイナー・ノンライターの方でも、すぐに使えるノウハウをまとめています。

以下のフォームにご入力いただき、「無料でダウンロードする」を押してください。
ダウンロードページにて、ダウンロードいただけます。

    必須所属

    任意所属名

    必須お名前

    必須メールアドレス