販促担当者必見!見やすいチラシの作り方【パワーポイントでチラシを作るコツ】

この記事の対象

この記事では商品説明や告知・手続き案内などのチラシを、自分で作成している販促・企画担当、レビュー担当の方向けに、見やすいチラシの作り方を解説しています。

チラシの作り方って習ったことないんだよなぁ…

ダンクは企業のチラシや文書の作成支援を行っていますが、こんな思いを持つ担当者は少なくありません。

すべての制作物を外部委託できればいいのでしょうが、ちょっとしたチラシはパワーポイント(パワポ)で自作しているケースが多いです。

本業ではないデザインを学ぶ機会もありませんから困るのも当然です。

この記事では、そんな販促・企画担当の方向けに、パワポで見やすいチラシを作るコツを紹介します。

パワポでも十分見やすいチラシは作れます。そして手軽です。

「わかりやすい文書やチラシを作りたい」とお悩みの企業さま向けに、制作の代行から貴社スタッフのスキル向上支援まで、ダンクが幅広くサポートしています。まずはサービス資料を確認してみてください。
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パワーポイントを使うメリット

パワポというと、資料作成やプレゼン用ツールというイメージがあるかも知れませんが、デザインツールとしても十分使えます。

実際ダンクでは、パワポでチラシやマニュアルの制作をすることも多く、「えっ、パワポでここまでできるんですか」と驚かれることもあります。

と言っても、難しい操作や裏技を使っているわけではありません。
この記事でお伝えするコツを掴めばできるようになります。

しかも、パワポならではのメリットもあります。

手軽に使える

ビジネスに携わる方なら、パワポを使った経験があると思います。その感覚で操作ができるので、デザイン初心者でも安心して使えます。

操作方法が何もわからない、ゼロから学ぶわけではないので習得も楽です。

データ更新が楽

外部の制作会社などに依頼した場合、デザイン専用ソフト(IllustratorやInDesign)で制作すると思います。

そのため「ちょっとこの文字直したい…」と思っても自分で修正できないことが多いです(デザイン専用ソフトをお持ちであれば別です)。

その都度、制作会社へ依頼するのも手間ですし、何よりコストがかかります。
パワポであれば、誰でもすぐに修正できます。

もちろん、デザイン専用ソフトで作る方がクオリティは上がります。
本格的なデザインを希望であれば、制作会社に依頼した方がいいでしょう。

ですが、この記事で対象としている案内チラシや説明チラシであればパワポで十分です。

ダンクでは、パワポでの制作代行も請け負っています。チラシ作りでお困りの方はダンクにご相談ください。
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見やすいチラシを作るコツ

それではパワーポイントでチラシを作るコツを解説します。

ポイントは以下の5つ。

ひとつずつ解説します。

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ターゲットとメッセージを決める

いきなりパソコンの前に座ってチラシを作り始める…これはNGです。

まずは、チラシを誰に届けるのか(ターゲット)、何を伝えるのか(メッセージ)を決めましょう。

ターゲットとメッセージと言われても「なんかピンとこない…」と思う人もいるかも知れませんが、広告が思った効果をだせない原因の多くが、ターゲットとメッセージがズレている、または何も決めていないというケースです。

まずは、このコンセプトを固めましょう。

ベストな方法は顧客へ直接アンケートしたり、ヒアリングしたりすることですが、毎回やるには時間的・コスト的に難しいと思います。

ですので、まずは仮説を立てて進めるしかありません。

以下の記事では、仮設を立てて進める具体的な方法を解説しています。参考にしてください。

構成を決める(ラフを書く)

「ターゲット」と「メッセージ」が決まったら、チラシの構成を決めます。

簡単で構わないので、ラフを書いてチラシの大まかな配置を決めます。

ラフなしで作り始めると、

この内容はどこに配置しよう…
これはどこを目立たせよう…

悩んで手が止まってしまいます。

まずはラフで頭の中を整理しましょう。

5W2Hで掲載情報を洗い出す

ラフを書く前に、何を掲載するか情報の整理が必要です。

情報のヌケモレがあってはいけません。5W2Hで情報を整理します。

例えば、セミナー集客チラシを作成すると想定した場合、必要な情報は以下になります。

セミナー集客チラシの5W2H

5W2H掲載内容詳細
いつ時期開催日時・時間
どこで場所・形式会場、オンライン など
誰が対象者会員の方、新規申込の方 など
何をセミナー内容セミナーで学べること
なぜセミナーを実施する理由専門家(講師)の存在、経験、ノウハウ など
どのように申込方法Web申し込み、郵送手続き など
いくらで(どのくらい)料金、人数制限参加費または無料、参加人数 など

5W2Hで情報を洗い出すことでヌケモレなく整理ができます。

ラフを書く

洗い出した掲載情報をラフに落とし込みます。

あまり細かいことは考えず、どこに何を置くのか大まかな配置を決めていきます。

このとき、読者の視線の動きを意識して書きましょう。基本的に視線の流れは「Z」(横書き)「N」(縦書き)で動きます。

ZとNの視線の流れ

読者の視線に合わせて、「左から右へ」または「上から下へ」配置するのが基本です。

洗い出した掲載情報をラフにしたのがこちら。

手書きラフのイメージ

こんなレベルで構いません。
ブロック単位でどこに何を配置するか決めておきます。

作りはじめてから「あっ、○○を入れ忘れた…」なんてことを防げます。

サンプルとして手書きでラフを書きましたが、パワポ上でボックスを配置しても構いません。

ラフができたら、パワポでのレイアウトに入ります。

見やすいレイアウトを意識する

レイアウトする際は、「見やすさ」を意識しましょう。

意識するのは「配色」「文字組み」「メリハリ」です。

配色ルールを決める

どんな色を使うのか、何の色で強調するのか、配色ルールを事前に決めておくと統一感のある見やすいチラシが作れます。

ルールがないと、その場その場で自由に配色してしまい、ガチャガチャした色使いになりがちです。

メインカラーを決める

色にはそれぞれ連想するイメージがあります。

誠実な印象を持たせたい場合は青系、高級感を出したい場合は茶系といったようなイメージです。

このイメージに合わない配色をすると、意図と異なる印象を与えてしまいます。

色のイメージを意識して、これから作るチラシに合ったメインカラーを決めましょう。

よく使われる4つの色のイメージを紹介します。

危険、情熱 
黄色警戒、安価、元気
茶色大人っぽい、高級感
理性的、ビジネス向き

ここで決めた色がチラシのメインカラーになります。

配色は4色程度におさめる

次に、メインカラーを含めた配色ルールを決めておきます。

基本的に4色程度で配色ルールを決めます。

例えば、こんな風に自由な色使いだと、どこに注目していいのかよくわかりません。

×Before

4色程度に抑えて配色するとこうなります。

○After

色数を抑えて、目立たせたいポイント(顧客のメリットとなる部分)だけを強調しました。この方が見るポイントがはっきりします。

Afterの配色ルールは以下です。メインカラーを青、強調色を赤にしています。

このように、事前に配色ルールを決めておくことで、統一感のある見やすいチラシが作れます。

文章(文字組み)を読みやすくする

文章レイアウト(文字組み)にこだわることで、チラシが「読みやすく」なります。

パワポの初期設定そのままで組んでしまうと、読みづらい文章になることが多々あります。

例えば以下の文章。Afterの方が読みやすいですよね。

これは行間の設定を変えた例です。

パワポの細かな設定が必要なので面倒に感じるかもしれませんが、ちょっとした手間で読みやすさが変わります。

文章を読みやすくするポイントは以下の4つ。

以下の記事で4つのポイントを詳しく解説しています。パワポの操作方法含めて解説していますので参考にしてください。

チラシ全体でメリハリをつける

レイアウトで最も重要なのがメリハリです。

メリハリをつけることで、レイアウトの見やすさは劇的に向上します。

ポイントは、「強調して見せたいところ」と「そうではないところ」を把握すること。

チラシのどの部分を強調したいのか、どこを読者に見て欲しいのかを明確にしましょう。

「ラフを書く」で書いたセミナー集客チラシのラフを、メリハリを意識してレイアウトするとこうなります。

手書きラフ

レイアウト後

この中で、どこを強調したか(メリハリをつけたか)というと以下のポイント。

タイトル:タイトルはチラシの顔。何のセミナーなのかタイトルを目立たせる
時期・条件:参加費や開催形式・日時は読者が最初に知りたい情報
セミナーの概要:一部と二部があることを見出しで強調
申込方法は、いわばチラシの出口の役割。目線が行くように強調

重要なのは、強調したいポイントを事前に把握しておくことです。
ラフを書く段階でポイントを決めておくのがベストです。

レイアウトしながらメリハリをつけようとすると、気がついたら強調だらけ…なんてことになりかねません。

以下の記事では、メリハリのないチラシを、どうやってメリハリあるチラシに改善するのか解説しました。合わせて確認してください。

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イラスト・図解を使う

イラストや図解を使うことで、チラシのイメージが明るくなったり理解しやすくなったり、印象を変えることができます。

積極的にイラストや図解を活用しましょう。
ただし、やみくもに使ってしまうとかえって逆効果、ということもあります。

ここでは、イラストや図解を効果的に使うコツを紹介します。

イラスト・写真の使い分け

イラストと写真どっち使ったらいいのかなぁ

なんて悩んだことないですか?

イラストを使えばフレンドリーで親近感のある雰囲気がでますし、写真を使うとリアリティーがだせる、といったメリットがあります。

イラストと写真はチラシのテイストに合わせて、どちらを使うか判断する必要があります。

「このケースはこっち」と言い切れるルールはありませんが、イラストと写真のメリット・デメリットを簡単にまとめてみました。どちらを使うか迷ったら参考にしてください。
(もちろん、見せ方次第で、どちらも使用するということもあります)

イラストのメリット・デメリット

メリット親しみやすさ、かわいらしさが表現できる
自由度が高いので強調などの加工がしやすい(自作する場合)
デメリットイラストのテイスト次第で幼稚なイメージを与えてしまう
使いすぎるとイラストだけ目立って、見て欲しいポイントに目が行かない

イラストを選ぶ際は、イメージにあったタッチのイラストを選ぶ(または作る)ことを心がけましょう。

写真のメリット・デメリット

メリットリアルさ、信頼感がでる
実物やシーンをイメージしやすい
(商品やサービスの実例写真を使うと正確な情報が伝わる)
デメリット写真の品質に左右される
(写真の出来が悪いと、かえって悪いイメージを持たれる)

写真を使う際は、実際の商品・シーンと乖離しないものを選びましょう。

図解を使う

テキストやイラストだけの説明では理解しづらい場合、図解を使うと理解しやすくなります。

手順やステップ、相関関係などを表現するなら図解が最強です。

便利なので図解はよく使われるのですが、

この図解どう見るんだろう…

そんな図解もよく見かけます。

安易に図解化して、むしろわかりづらくなる…これでは意味がありません。

視線の流れを意識する

「ラフを書く」で、視線の流れ(「左→右」または「上→下」)を意識するのが重要とお伝えしました。

図解も同じです。「左→右」または「上→下」が基本の流れです。
この流れから逸脱すると読者に違和感を与えます。

例えばこんな図解。企業の歴史を時系列でまとめたものですが、違和感ありませんか?

「左→右」に行って「右→左」へ戻るので、視線の動きに反した流れになっています。

「左→右」「上→下」の流れを意識して作るとこうなります。

視線の動きに違和感がありませんよね。

まずは、「左→右」または「上→下」で図にできないか検討しましょう。
あまり見慣れない視線の流れは避けた方が無難です。

この他にも図解にはさまざまな型があります。以下の記事で図解作りのコツを詳しく解説していますので参考にしてください。

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タイトル・見出しにこだわる

いくらレイアウトを工夫しても、そもそもチラシを手にとってもらわないと意味がありません。

そこで重要なのがタイトルと見出しです。

いかに読者の興味をひくタイトルをつけるか、これが重要です。
そうしないと、なかなか手にとってもらえません。

チラシ制作の中で最も重要で、こだわるべき作業です。

この章ではタイトル・見出しのつけ方を紹介します。
まずはタイトル・見出しの関係を把握しておいてください。

タイトルのつけ方

タイトル作りのノウハウは、さまざまな媒体で語られています。

ダンクでも書籍やブログを読んで参考にしていますが、最も重要で基本となるのがベネフィットの訴求です。

ベネフィットとは、読者が「こんな風になりたい」と思い描く、なりたい未来を表現したもの。

例えば、英会話教室のキャッチコピーが、
「日常会話レベルが身につく英会話教室」よりは、
海外旅行レベルの日常英会話が身につく英会話教室」と言われた方が、自分の未来が想像しやすいですよね。

もし海外旅行好きな人であれば、

これは私向きの英会話教室かも!

と思ってもらえそうです。

読者に行動を起こしてもらうには、ベネフィットは欠かせません。

【ベネフィットを盛り込んだタイトル例】

旅が何倍も楽しくなる!海外旅行で困らない英会話が身につく
ダンク英会話教室の特別レッスン開催

体育の時間にヒーローになれる!
陸上スポーツメーカーが開発した子供向けシューズ

家のリビングで!旅先のホテルで!どこでも簡単スマホで完結
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読者が「こうなりたい」と思う未来を、タイトルに盛り込んであげましょう。
きっとチラシを手にとってもらえるはずです。

以下の記事では、ベネフィットの探し方などタイトル作りのコツを紹介しています。

見出しのつけ方

チラシを読んでもらうためには、読者の理解を助ける見出しも重要です。

見出しで理解しやすさが大きく変わります。

ですが、「見出しを適当につけている」または「そもそも見出しがない」といった実にもったいないチラシもよく見かけます。

見出しのコツは「グループ化」と「ラベルづけ」

見出しは以下の2ステップで作ることができます。

わかりやすい事例で説明します。
以下のような節電対策の社内告知があったとしましょう。

言いたいことはわかりますが、この告知ではどのフロアのどこを指しているのかよくわかりません。

内容を読んでみると、こんな風に分類することができます。

これがグループ化です。あとはグループごとに見出しをつけます。

見出しをつけるということは、情報に目次をつけているようなものです。
つまり、多くの情報をすぐに理解できるように、検索性を上げることができるのです。

以下の記事では、見出しのつけ方をチラシ事例で解説しています。合わせて読んでみてください。

テンプレートを活用する

チラシ作りのコツを紹介してきましたが、パワポのテンプレートを利用するのも効率的です。

すでにデザインされたパワポデータを、無料でダウンロードできるサイトは結構あります。
きれいにデザインされたものも多いので、イメージに合うものがあるかもしれません。

ちなみに、ダンクではテンプレートを使用することはまずありません。
受託で制作を請け負っている以上、「テンプレを真似しました」とは言えませんし、企業側でもどう作っていいか迷うような難解なものが多いためです。

とはいえ、はじめからテンプレートを活用すれば効率よくチラシが作れます。

無料のダウンロードサイト

Office テンプレート

Microsoft公式の無料テンプレートサイト。パワポとワードを中心に 2,000 点以上が公開されています。

スマプリデザイン

ネット印刷のグラフィックさんが運営する無料デザインテンプレート。こちらも点数豊富です。好みのデザインが見つかるかも。

この他にもさまざまなサイトがあります。探してみてください。

まとめ

パワポでのチラシの作り方を解説しました。

最後に重要なポイントをひとつ。

それは、出来上がったら必ず見直しすること。

そんなことか…と思わないでください。1回の作成で納得いくチラシを作れる人はそうはいません。

ダンクでは見直しを必須としています。
翌日見直してみたら、あれもこれも直したい…となって最終的にほぼやり直し、なんてことがよく起こります。

見直しをすればチラシのクオリティは必ず上がります。

作業のひとつとして、見直しを制作工程に組み込むのをオススメします。

「自社でわかりやすい文書やチラシを作りたい」とお悩みではありませんか?ダンクでは文書作成スキル向上を支援するコンサルサービスを提供しています。
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この記事の監修者

桑島 浩
桑島 浩文書改善コンサルタント
1998年株式会社ダンク入社。
チラシやパンフレットの校正・校閲、ディレクションを担当したのち、現在は「わかりやすさ」を追究した文書改善専門家としてコンサルタントを務める。文書作成力向上研修講師。
・テクニカルライティング 3級
・二級 知的財産管理技能士

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