手間をかけないファクトチェックのやり方【最低限押さえる基本項目】

ファクトチェックとは、

社会に広がっている情報・ニュースや言説が事実に基づいているかどうかを調べ、そのプロセスを記事化して、正確な情報を人々と共有する営みです。

認定NPO法人 ファクトチェック・イニシアティブ サイト

と定義されています。

ダンクが校正・校閲で扱うのは、パンフレットやカタログ、チラシなどの販促目的の媒体です。

ニュースの類を扱うことはありませんが、「事実に基づいているかどうかを調べ」という部分は、常に求められます。

この記事では、校正会社のダンクが、手間をかけないファクトチェックのやり方を解説します。

事実関係の誤りが起きやすいポイントをまとめています。参考にしてください。

<対象となる制作物>

  • 商品案内やガイドブックなどのパンフレット
  • 商品やサービスを掲載するカタログ
  • 案内や告知などのチラシ・フライヤー

校正・校閲やデザイン制作など、制作まわりの外部委託をお考えの方は、以下の資料をご一読ください。
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ファクトチェックのポイント

ファクトチェックは、とにかく時間がかかります。

数値や引用の根拠、歴史的事実や時系列、固有名詞、さらには日付や曜日、数字(消費税や割引率)などもチェック対象です。
(もし、作業を外部に委託する場合は、どこまでチェックして欲しいか要件を決めた方がいいでしょう。費用が変わってくると思います)

掲載情報の根拠となるソースが用意されていればまだ楽ですが、ない場合は自分でソースを調べます。

とにかくこの調査に時間がかかる… 

ほとんどの場合WEBで調査します。
WEBの情報すべてが正しいかと言えば、もちろんそうではありません。

何らかの公式サイトや行政が運営するサイト、その分野の権威が発信する情報など、信用できるものは限られています。

では、どうやって効率的に調査すればいいのか?

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校正を体系的に学びたい方は以下の記事を参照してください

掲載情報のソースは制作と同時に用意する

ファクトのミスでよくあるのが、委託した制作会社が不確かな情報を掲載してしまい、そのまま公開して後で大問題になるケース。

制作会社

先方のチェックで確認してくれるだろう

発注者(貴社)

制作会社がちゃんと調べているだろう

嘘みたいですが、この食い違いがよく起こります。

自社の制作物を外部に委託している場合は、掲載情報の根拠となるソースも同時にピックアップしてもらいましょう。

 例えば、

  • 掲載情報の根拠とした書籍のコピー
  • 引用したWEBサイトのURL(できれば引用している箇所がわかるようにマーカー)
  • 取材して情報を得た場合は、取材先への確認

これらがないと、根拠となるソースを自分で探してファクトチェックしなければならず時間がかかります。

自分で(自社で)制作している場合も、掲載情報のソースは残すようにしましょう。

掲載情報のソースさえあれば、ファクトチェックはかなり楽になります。

一回の調査に時間をかけ過ぎない

とはいえ、掲載情報のソースを用意してもらえなければ、自分で調査するしかありません。

効率的に自分で調査するコツは、一回の調査で済ませようと思わないことです。

WEB検索の場合であれば、いくつかのキーワードで検索して上から3位までのサイトだけを調べる、のような調査にかける上限を決めておきましょう。

なかなか目当てのサイトが見つからずムキになって探していると、ドツボにはまって永遠探し続ける、なんてことが起こります。

これでは効率的ではありません。

そんなときは、一旦あきらめて先に進んでしまいましょう。

時間を空けて頭を切り替えて再調査してみると、意外と簡単に目当てのサイトがヒット、なんてことがよくあります。

ひとつのことに固執せず、後に回せるものは回して、頭を切り替えるのが重要です。

ダンクでは記事やパンフレット、セミナー資料などの監修業務を請け負っています。
社労士を中心に税理士やファイナンシャルプランナーとの連携体制を構築しました。
事実関係に不安を抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。

最低限おさえる基本項目

ここまでお伝えしたように、ファクトチェックは時間がかかる負荷の高い作業です。

ですが、本記事で対象としているパンフレットやカタログなどの販促物の場合、ファクトのミスが発生しやすい項目はいくつかに絞れます。
(あくまで本記事が対象としている制作物に限ったお話です。ご注意ください)

以下に最低限おさえるべきチェック項目をまとめました。

ファクトチェック 基本項目

  • 固有名詞(企業名・団体名、人名(著名人))
  • 連絡先(住所、電話番号など)
  • カレンダー(日付と曜日)
  • 計算できる数字(消費税や割引率)
  • QRコード・URLを実際に読みこむ

ダンクの経験上、ミスにつながった例のほとんどは、この項目のチェックモレです。

これって、当たり前にチェックする内容じゃないの?

そう思うかも知れませんが、基本的な項目に限って誰もチェックしていない、ということがよくあります。
(誰もが気にする重要な部分はみんな気にしますが、基本的なところは軽視されがちです)

いつでもできる作業なので、ついつい忘れるということがあります。
「都度確認する」または「最後にまとめて確認する」クセをつけましょう。

面倒がらずにきちんと調べることも、ファクトチェックのコツのひとつです!

ファクトチェックに自信がない方は、ダンクでファクトチェックを含めた素読み校正を請け負っています。お気軽にご相談ください。

まとめ

ファクトチェックのコツを紹介しました。

ファクトチェックのポイント

  • 掲載情報のソースは制作と同時に用意する
  • 一回の調査に時間をかけ過ぎない
  • ファクトチェックの基本項目は最低限おさえておく

結局、ファクトチェックは地道にコツコツ、事実関係をチェックしていくしかありません。

時間の余裕がないときは、ファクトチェックの基本項目は最低限おさえておきましょう。

最も避けるべきは、そもそも誰もファクトチェックしてない…という状況。

事実関係の誤りは、あとあと大問題になることも多いです。チェックモレがないように作業してください。

ダンクでは、ファクトチェックを含めたWEB記事の校閲や専門家の監修も請け負っています。
ダンクの校正・校閲サービスをご利用ください。

\「まちがい」を無くしたい方へ/

この記事の監修者

加藤健太郎
加藤健太郎広告校正セミナー講師
2007年ダンク入社後、大手流通チラシの校正業務を担当。その後、大型カタログや金融商品等、さまざまな校正・校閲業務に携わる。
現在は編集・校閲グループリーダーとして、編集・校正業務はもちろん、クライアント対応やスタッフ育成、社内外に向けた校正ノウハウの発信にも注力する。
2024年からは宣伝会議の「校正・校閲力養成講座」講師を担当。

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