【事例で解説】校正・校閲の体制構築のコツ。体制を整備してミスを削減した事例

校正・校閲は、手間と時間がかかる仕事です。
スケジュールに余裕がなかったり、数百ページにおよぶ大規模冊子の制作だったりする場合は、事前に校正・校閲の体制を組んでおくことが重要です。

数ページの簡単な校正・校閲であれば、1回か2回のチェックで十分かもしれません。
ですが、数百ページを超えるような場合はそうはいきません。

ポイントは、事前にタスクを洗い出し、適切なチーム分け、適切な体制をどう構築するかです。

今回は、校正・校閲の体制構築のコツを解説します。

実際の事例を紹介しますので、貴社の業務でもイメージしやすいと思います。
真似できる内容があれば試してみてください。

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校正・校閲やデザイン制作など、制作まわりの外部委託をお考えの方は、以下の資料をご一読ください。
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校閲作業を2ライン(2チーム)に分けて体制を構築

媒体制作には、さまざまなタスクがあります。校正・校閲も同様です。

最初の事例は、校閲のタスクを細分化して、タスクごとにチーム分けを行い、体制構築した例です。

理学・工学系学術研究団体/C学会さま (依頼内容:専門校閲・一般校閲)

C学会さまでは、理学・工学に関する月刊の機関誌を発行しています。
寄稿記事は専門性の高い内容となっているため、外部専門家による事実関係のチェックが必須となっていました。

体制の問題点

タイトな制作工程もあって、外部専門家のチェックに充分な時間を確保できず、工程を逼迫する要因となっていました。

また、一般校閲(てにをは、文章の不整合など)を行う必要もありましたが、外部専門家は校閲スキルを持ち合わせていないため、品質面で課題を抱えていました。

ダンクの対策

ダンクは外部の専門家校閲と一般校閲の2ラインを一括で受注し、迅速に対応できる体制を構築しました。
以下の2チームで運用しています。

  • 専門校閲に特化したチーム
    ダンクの外部ネットワークを使い、専門知識を持つ人材を確保
  • 一般校閲を行うチーム
    ダンク社内の校正・校閲スタッフを確保

どちらのチームもダンクの管理下にあるので、スケジュールの調整や情報の共有などがスムーズに行えます。

また、作業の効率化と不測の事態を想定して、2チームを余裕をもった複数名で構築。
専門校閲と一般校閲どちらも対応できる人材を探すのは困難ですが、チーム分けを行ったことで必要なスキルが明確になり、人材の確保が容易になります。

専門校閲と一般校閲を分けたことで、結果的に複数の目を通すことになり、校閲の精度が向上し、後工程での修正はほとんどなくなりました。

「ミスが減らない」「内容をチェックする時間がない」でお困りの企業さまは、ダンクの校正・校閲サービスをご活用ください。
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情報収集を行う編集チームとデザインチームを分けて作業を効率化

チラシやパンフレットなどの媒体制作には、誰がやるのか不明確で煩雑な作業がつきものです。

制作関係者の管理や原稿の用意、赤字の集約や連携、校正など、作業は多岐にわたります。

この作業を甘く見ると担当者の負荷だけが大きくなる、ということがよく起こります。

これぐらいなら片手間でできるだろう

という、ざっくりした予測で始めてしまうと、あとあと火の車…

媒体制作ではよく起こります。

ダンクは、校正・校閲の他に、デザイン制作や編集事務局などのサービスも展開しています。
それらのリソースをフル活用して、体制を構築した例を紹介します。

民間教育企業/A社さま(依頼内容:デザイン制作、編集事務局、校正)

A社さまでは、大学教授の講義(20コマ以上)を、一つひとつコンテンツ化して、年一回パンフレットを制作しています。

体制の問題点

パンフレット制作には多くの関係者が関わるため、A社さまの担当者の負荷が非常に高くなっていました。

<担当者の作業一例>

  • デザイン会社との連携
  • ライター(10名以上)の管理
  • 講師となる大学教授への校正依頼・回収
  • 内容のチェック(校正・校閲)
  • 制作全体のスケジュール調整

作業範囲は多岐に渡ります。

これを担当者だけで行うには限界があり、本来注力すべき企画ページのテーマ設定やクリエイティブのチェックなどはおざなりになっていました。

ダンクはデザイン制作から大学教授の校正依頼まで、制作関連の業務を一括で対応することになりました。

ダンクの対策

ダンクは多岐にわたる作業を2チームに分けて体制を構築します。

  • クリエイティブチーム
    パートナー企業と協業して、教育方面に明るいプランナーとデザイナーを中心にチームを編成。
    冊子全体のコンセプト設定やそれにマッチしたデザインワークを担当。
  • 編集事務局チーム
    ダンクのエディターと校正者を中心とした、進捗管理を担うチームを編成。
    作業フローの設計から大学教授への校正依頼、修正指示の集約・連携、校正などの事務仕事を一括で担います。

その結果、制作作業全般をA社さまから完全にアウトソースすることに成功。

A社さまの担当者も本来の業務(企画立案やクリエイティブのチェック)に注力できる環境となりました。

複数社・複数名を組み合わせた体制は、効率面でのロスが生じやすいですが、編集事務局が進捗面で全方位的にカバーすることで、ロスを最小限に抑え効率化しました。

校正を体系的に学びたい方は以下の記事を参照してください

まとめ

ダンクの経験上、体制構築がうまくいかず苦労するパターンの共通点として、
「始めてみれば何とかなるだろう…」という認識の甘さです。

よっぽどのスーパービジネスマンであれば、難なくこなしてしまうかも知れませんが、そんな人はなかなかいません。

ポイントは、業務を始める前にタスクを洗い出し、それに見合ったチームを用意することです。

と言っても、制作の経験値がないと、なかなか難しいかも知れません。
ダンクでは、さまざまな業界・媒体のデザイン制作から校正・校閲まで幅広く請け負っています。
体制構築を含めて依頼したいという方は、ダンクの校正・校閲サービスをご利用ください。

\校正・校閲の体制構築から依頼したい方/

その他、校正・校閲の事例を以下にまとめています。参考にしてください。

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この記事を書いた人

岡崎聡
岡崎聡株式会社ダンク 取締役相談役
フリーランスでの編集・カメラマンなどを経て、1994年に株式会社ダンク入社。校正、進行管理、営業対応などに携わる。
2008年10月~2023年5月まで株式会社ダンク取締役社長に従事。
2014年からは、宣伝会議の「校正・校閲力養成講座」講師を担当。
販促会議デジタルマガジンに「販促ツールの品質を高める 校正のチェックポイント」などを寄稿

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